木曜島 の夜会の舞台として扱われているオーストラリア北部のトレス海峡。
この地に6年ぶりに訪れてきました。
この辺りの海はアラフラ海と呼ばれ、真珠貝が生息しており、明治の頃は日本人がたくさんいた地域でもあります。
ここには私がワーホリ時代にお世話になった金曜島という島があり、そこの真珠養殖場で6ヶ月間生活していました。
「もう一回行きたいなぁ〜」と思っていはいたものの、仕事の都合でなかなか叶わなかったのですが、日本を周遊する前に行くことを決め、その前に挨拶に行ってこようと思ったのです。
で、金曜島に行くのであれば、木曜島に行くことにもなるので、せっかくであれば、木曜島についての記事も紹介しようと思ったのです。
木曜島への行き方や地図を交えてこの地の雰囲気を紹介したいと思います。
アラフラ海 & トレス海峡
木曜島は、アラフラ海のトレス海峡に位置しています。
アラフラ海
このあたりで取れる「アラフラオオニシ」というどでかい貝
上の地図、赤枠で囲ったあたり、パプアニューギニアとオーストラリアの先端がトレス海峡と呼ばれ、この地域に金曜島・木曜島はあります。
この辺りは白蝶貝と呼ばれる真珠貝が生息していて、木曜島には日本人が多く住んでいた時代もありました。
白蝶貝
裏側
この裏側のキラキラした部分が「真珠層」と言われ、英語では”Mother of Pearl”や専門用語で”Narcre”(ネイカ)と呼ばれています。
指輪などで見る真珠は、球状の「核」と言われるものに真珠層を作り出す器官くっつけて周りを覆うようにして作られています。
真珠を作るためには、「核入れ」といわれる作業によって、職人が生きた真珠貝の中に核を埋め込む事で可能になります。
高見さんがツアー客に核入れデモンストレーション中
ちなみに真珠貝には色々種類があって
- 白蝶貝
- 黒蝶貝
- あこや貝
などがあります。
日本のはあこや貝で、色は微妙にピンクがかっているかなと思います。
黒蝶貝はタヒチやオーストラリアの西海岸で養殖が行われています。
オーストラリアはここの他に西オーストラリアのブルームや、フートマン・アブロラス諸島では黒蝶貝による黒真珠が作られています。
ちなみにブルームに行った時の記事はこちら
→オーストラリア・ブルーム でオススメのツアー&観光スポット
真珠に興味のある方は、「真珠の博物誌」という書籍が結構おすすめです。
私のつたない説明よりも、真珠の作られ方の参考になると思います。。。
木曜島 への行き方
木曜島へ行くには
- 陸路
- 船
- 飛行機
の3つの方法があります。
陸路
陸路で行く場合は、5月〜9月の乾季の間に限られます。
それ以外の時期は、道が閉鎖されるため他の方法で行くことになります。
陸路の場合は、レンタカーを借りるか、木曜島までのツアーに参加する必要がありまが、私はツアーをおすすめします。
ケアンズから木曜島までのケープヨーク半島は、4WDで行くことになり、レンタカー代金が普通の車に比べて高くつきます。
その上、木曜島で乗り捨てができないので、持って帰ってくる必要があるため、復路のレンタカー代金もかかってしまうのです。
ちなみに1日のレンタカー代金は200ドル以上を見積もっておく必要があり、それプラスガソリン代や宿泊代を考えると、結構ハードルが高くなります。
また、ケアンズからケープヨーク先端のバマガまで最短ルートで1000kmあります。
道中にはたくさんの見所があるので、それを無視していくのも勿体無いかなと思いますし、手間を考えるとツアーの方が良いかなと思います。
ただツアーは5000ドル近くしますし、英語のみになってしまうので、そこは留意しておく必要があります。
船
フェリーというか貨物船にのって行く方法です。
ケアンズから週一便で木曜島まででています。
運行会社はSeaSwiftという会社。
料金は3つの時期に分けられていて、片道500~1000ドルします。
ケアンズから木曜島までは、火曜日に出発して木曜日に到着します。
飛行機
この方法が一番早く安い方法になります。
飛行機は航空会社のカンタスリンクがケアンズから木曜島の近くのホーン島まで飛んでいます。
※カンタスリンク=カンタス航空の子会社で地方線を担当
今回私は往復510ドル近くしましたが、安い時は片道200ドルくらいで購入可能です。
高い時は片道600くらいしますが。。。
実際に木曜島に行く手順は
- ケアンズ→ホーン島(カンタスリンク)
- ホーン島→木曜島(Macdonald Charters)
ケアンズからホーン島に行く
木曜島には空港がないので、近くのホーン島に行くことになります。
なので、ケアンズの国内線ターミナルへ行きます。
保安検査を済ませた後は電光掲示板で、出発ゲートの番号を確認します。
今回のフライトは14番ゲートなので、その前で待機して、搭乗手続きが始まるのを待ちます。
そのまま歩いて外から直接乗り込みます。
ちなみにホーン島へ行く飛行機は小さめですので、機内持ち込み手荷物の大きさは事前に送られてくるメールで確認しておく必要があります。
機内の様子
頭上の棚入れ
約1時間ちょっとのフライトですが、簡単な機内食が提供されます。
これに加えて、コーヒー・紅茶などももらえます。
ちなみに飛行機内での暇つぶしに私はアマゾンプライムにかなりお世話になっています。
→機内の暇つぶし におすすめ!飛行機で寝れない場合におすすめな過ごし方
1時間ちょっとのフライトなので、あっという間にホーン島上空へ。
ホーン島空港の様子
ホーン島空港はこじんまりしています。
空港ターミナルの外からの様子
飛行機がから降り立つとすぐに空港内に入れます。
上の写真の位置から180度転換すうした光景がこちら
空港内全体
出発カウンター
簡素的なキヨスクがあります。
写真右のカウンターは魚などを持ち出すときに検疫検査を受けるところで、その奥が保安検査場と出発ロビーです。
出発ロビーがこちら
写真奥にはビジネスエリアが。。
ホーン島から木曜島まで
ホーン島から木曜島までは、バスで桟橋まで行き、そこからフェリーで木曜島に行きます。
空港からのバスとフェリーはセットになっていて、事前に予約も可能ですが、私は現地で直で購入しました。
空港をでると目の前に、バスが止まっています。
木曜島までのバス&フェリーは運行会社が2つあります
- Rebel
- McDonald Charter Boats
私が乗ったのはMcDonald Charterの方です。
バスの前にいる運転手に木曜島に行きたい旨を伝えます。
- 片道か往復か
- 名前
- 往復の場合は、復路の日程
往復の料金は45オーストラリアドルでした。
下のフェリーチケットは乗船中に係員に渡します。
上の領収証みたいなのは復路のときに係員に見せます。
バスの中はエアコンがガンガン聞いています。
バスで10分ほど走ると桟橋に到着
フェリーの中はこんな感じ
フェリーが動き出して10分ほどで、木曜島に到着です。
桟橋の手前には、ちょっとした小屋とトイレがあるので、ここでフェリーを待てば木曜島の強い日差しを避けることができます。
木曜島の地図&観光
木曜島はこじんまりした島で、車があれば30分ほどで一周できてしまうほどです。
レンタカー屋さんは1件ありますが、料金は問い合わせ形式のようです。
木曜島は僻地なので、物価が高いです。
そのためレンタカー代金も高いことが予想されるので、木曜島を回りたければ、ツアーをオススメします。
→Peddells Thursday Island Tours
ツアー代金は32ドルで英語の案内になりますが、日本人墓地へ行ったり、歴史館や要塞などもみて回れます。
View this post on Instagram
もちろん歩いて見て回れないこともないのですが、気温が高く、日差しもかなりきついので、水分補給がとても大事になるのですが、そこらへんに自動販売機があるわけでもないので、あんまりお勧めしません。
私自身は6年前に徒歩で1周したことがありますが、勾配があったり、日差しが強いので、あまり人にはお勧めしない方法です。
日本人墓地
以前は多くの日本人がいた木曜島。
この地で命を落とした人たちが眠っている地です。
司馬遼太郎さんの「木曜島の夜会」では、ここで働くパールダイバーの事が描かれています。
ちなみに毎年お盆の時期にはブリスベンからお坊さんが来て、この様に供養が行われます。
慰霊塔にはこのような文字が刻まれています。
グリーンフォート
木曜島は第二次世界大戦の時に日本とオーストラリアが戦った場所でもあります。
そのため、木曜島の丘の上にはこの様な大砲があります。
金曜島をバックにパシャり
メイン通り
木曜島にはメイン通りが一本あり、その長さはだいたい100mくらいです。
その通りの様子は下記に紹介するの後編の動画で紹介しています。
桟橋
ホーン島と木曜島を結ぶフェリーが留まる桟橋です。
木曜島の様子を動画で紹介
今回は金曜島にほとんどいて、木曜島にいる時間は少なかったのですが、様子が伝わればと思いすこし動画を撮影して行きました。
よかったら参考にしてみてください。
木曜島の行き方:前編
空港内なら大丈夫かなと横着してしまった結果、結構騒音が入ってしまいすみません。。
今度からはピンマイクレコーダーをちゃんと使いたいと思います。。
ホーン島から木曜島への行き方、フェリー&メイン通り編
オーストラリア人はジュゴンを食べる?
以前、知り合いに
「オーストラリア人ってジュゴン食べるの」?
と聞かれた事があります。
結論から言うと食べます。
そして食べる事ができる人や機会は限られています。
というのも、オーストラリアは国としてジュゴンの保護に取り組んでいるのですが、この地域には「アイランダー」と呼ばれる原住民が住んでいて、4000年以上ジュゴンを食べてきた歴史と文化があります。
この人たちは、アボリジニとはまた違ったタイプの人たちなのですが、ジュゴンを食べる事が許可されているのはこの人たちだけです。
なので一般的な白人のオーストラリア人や外国人はジュゴンは食べる事ができません。
ただし、原住民の人たちの「おもてなし」として、提供された場合に限り食べる事が可能と聞いています。
この土地はケアンズから800kgも離れている上に、牧畜する土地もありませんし、陸上での輸送が困難な土地でもあります。
そのためスーパーで牛肉や豚肉を手に入れるのが難しいのです。
だから、魚をはじめジュゴンやカメなどは貴重なタンパク源とも考えられています。
木曜島にはこんな看板が
意味は
ジュゴンやカメの食べ残し?死骸を放置するのは違法です。
違反者は最大で1000ドルの罰金刑
とのこと。
金曜島で働いていたら、アイランダーと知り合ってジュゴンを食べる機会があるかもしれませんね。