福沢諭吉さんの学問のすゝめを読んだ事がありますか?
一万円札に印刷されている彼の著書です。
福沢さんも学問のすゝめも聞いたことはあったけど、実際に読んだことがありませんでした。先日読んだ時にいい文だなぁと思ったのがこちら。
古典の「古事記」を
暗記していてもこんにちの米の値段を
知らないのでは、
日常生活の知識すらない男
というほかない。中国の古典の 奥義をきわめても
商売のやり方を知らず、
取引ひとつできぬようでは、
収支の知識の問屋にすぎない。それではめし食べる
辞書であり国のためには無用の長物
国家経済にとっては、
有害な穀潰しと言っていい。
一人の自立した人間として、「どうあるべきか」を指し示してくれる良書です。
他にも為になる格言・名言が本の中にいたるところにあるので、ぜひ目を通しておきたい本です。
で、本題です。上の格言に出て来た「穀潰し」という言葉。他にも似たような言葉ありますよね。
- 金食い虫
- ニート
今回の記事では、金銭的に頼る先が「家庭」と「社会」の場合の英語表現を紹介します。
家族の財産に頼る場合
まず最初に紹介するのはイディオムで、ニュアンスとしては「家の財産を食いつぶす」という表現です。
- eat ~ out of house and home
「~」のところには、人の名前(名詞)がきて、「〜の財産を食いつぶす」となります。
動画を例にみてみましょう。
話の流れは、成人した娘が実家に居座って何もせずにいる状態を電話で愚痴っている場面です。
動画0:20秒目のセリフ。
yeah, she drives me mad eating me out of house and home
この文の”drive”には、「人を〜の状態にする」という意味がります。特に”mad”,”crazy”,”insane”など怒りや負の感情に対してよく使われます。
ここでは”mad”(気が狂う)を用いて、「彼女は私を気が狂いそうな状態にしてくる」=「気が狂いそう」と解釈できます。その後ろに、現在分詞の”eating ~ ” から始まる今回のイディオムをつなげているのです。
「~」のところに「私」の目的格である”me”使っています。つまりこれを応用する時に、「私たち」としたければ”us”を使えることがわかりますね。
また、このイディオムでは”house”と”home”が使われています。日本語では「家」に相当する言葉ですが、両方使われているのは、この二つに含まれるニュアンスが違うからです。
そして最後に”I’m ganna have to say something”と言っています。
なぜ”will” ではなく “am ganna”(am going to) を使っているのでしょうか?
気になった方はこちらの記事もどうぞ。
社会に頼る場合
ここでは社会に頼る場合の2つの単語を紹介します
- dole bludger (生活保護)
- handout (施し物)
1:Dole bludger
ここオーストラリアでは、生活保護に頼り切って仕事をしない人を”dole bludger” と呼びます
“Dole”とは「生活保護給付金」のこと、”bludger”とは「サボる人」で、動詞の”bludge”からきています
こんなすごい記事があったので参考までにどうぞ
記事の最初の文が「生活保護で世界旅行」!
2:Handout
“dole”が政府からの施しであるのに対し、個人的な施しなどは”handout”となります
“handout”には授業や会議で配る資料の意味もありますが、社会的貧困者に対して渡される「施し物」の意味もあるのです
こちらのパロディ系音楽の歌詞に出てきます
(0:51秒目から”I don’t need your handout” と言っています)