学校で”will”と”Be going to”は一緒と習った人は多いと思います。
しかし実際にはニュアンスが違うので、ネイティブはきちんと使い分けています。
Do you think it will rain tomorrow ?
と
Do you think it’s going to rain tomorrow?
は使いどころが違うのです。
このようなニュアンスの違いも含めて、この記事では児童書(”Splat the cat”)を参考にしながら解説していきたいと思います。
こちらの動画から、ストーリーが確認できます。
前回の記事では、不定詞を使って「〜する時間よ」の英語表現について触れました。
今回の記事では、絵本の中に出てくる下記の助動詞に焦点を当てます。
- will
- won’t (will not)
- should
- can
それぞれの使いどころをみていきましょう。
Will と Be going to の違い:予測・意思を表す Will
絵本の中では「’ll」で短縮形で使われています。
- It’ll go away
- I’ll need a friend today
- I’ll be back soon
- You’ll be fine
“will”には3つの役割があり下記動画にて解説しています。
Splat君が置かれた状況と照らし合わせてみると、”Will”のもつ役割が見えてきやすくなります
なぜ現在形や”Be going to”ではないのでしょうか?
◆Won’t (Will not)
学校に行くのが不安で、何かと理由をつけて行かないようにするSplat君。
- The front door won’t let me out
- The gate won’t let go of my fingers
- The lamppost won’t get out of my way
なぜ’doesn’t’ではなく”won’t”を使っているのでしょうか?
それは、”will”のもつ「意思」があります。
これだけだと、ピンとこないかもしれません。
そこで以下の二つの文を比べてみます。
- This door doesn’t open
- This door won’t open
この違いは一体なんでしょう?
“Doesn’t” を使うと、ドアはその性質・仕組み上開かないということになります。
壁にトリックアート的に描かれたドアや、蝶番が無いなど、どうあがいても開かないのです。
“Won’t”の場合は、なんらかの影響下でドアが開かないのです。
何かが挟まっていたり、ドアの後ろに何か置かれていたりと言った具合です。
◆進むべき道を表す”Should”
“should” は”shall”の過去形って習ったと思います。
ところがストーリーの流れを見ても過去のことは述べていません。
学校に行くのが億劫なsplat君、あれこれ理由を述べた後。
- Maybe I should go to school tomorrow instead
と言っていますね。
これ、あなたならどう解釈しますか?
解釈を辞書頼みにしてしまうと、”Should” = 「〜すべき」となり、「明日学校に行くべき」となりますよね
でもなんだかしっくりこない。
シゲル的には、「学校に行くのは、明日にした方がいいと思うなぁ。」?がこの状況の流れではしっくりくると思うのです。
経験上、”should+動詞の原型”で過去の事が述べられている事はありません。
では、なぜ過去形なのか?
それは、過去形にする事によって「控えめ」なニュアンスを生み出しているのです。
“Shall”(〜すべきだ!)を過去形にして「〜した方がいいと思うなぁ」と控えめにしているのです。
◆潜在を表す”Can”
いよいよ学校に向かうSplat君。
お母さんが言います。
- You can ride your bike if you like, Splat
ここでの”can”は、Splat君の自転車に乗れる能力を述べているのではありません。
この状況での”can”には「許可」の意味があります。
「〜してもいいんだよ」という、相手に行為のするしないを決める選択権がある場合に使われます。
お母さんが”if you like”(もしそうしたければ)と言っているのも頷けますよね。
いかがでしょうか?
助動詞には多様なニュアンスが含まれている事が感じていただけましたか?
こちらの書籍は他の助動詞のイメージも紹介してくれていますので、ぜひ参考にして見てください。