日本語で「様子」を伝える場合は「〜そう」や「〜みたい」が使われます。
例えば
- 美味しそう
- 楽しそう
- 危なそう
だったり、誰かに似ている等であれば
- 先生みたい
- お母さんみたい
などと表現されます。
この記事では以下の英文のニュアンスの違いを紹介します。
- He looks like a nice guy
- He sounds like a nice guy
- He seems like a nice guy
どれも日本語にすると「彼は良い人みたい」となります。
今回の記事では、この「〜そう」と「〜みたい」を英語で表現するときによく使う3つの単語である
- Look
- Sound
- Seem
のそれぞれのニュアンスと使い分け方を解説します。
こんんちは!シゲル(@shigemaropress)です。
日本生まれ、日本育ちで偏差値53の高校を卒業しましたが、TOEIC965、IELTSは7.0取得し、英語を使う会社で働きつつ、副業で外国人を相手にビジネスをして外貨を稼いでいます。
“Look” “Seem” “Sound” の違いを知るには動詞の持つイメージを理解する
日本語と英語は違う言語です。
日本語をそっくりそのまま英文に当てはめ続けるのには限界があることは「我慢」の記事で解説しました。
重要なのは、それぞれの単語が個々に持つイメージ。
ここが理解できれば、今回説明する3つの単語の使い分けが簡単にできるようになります
Lookの持つイメージ
日本語の「見る」にあたる”Look”、視覚的な要素を持つ単語です。
つまりこれを使って「〜そう」や「〜みたい」を使う時は、見た目から判断してその様子を語る時です。
oh You look like a teacher today, what’s going on ?
(なんか今日先生みたい(な格好)だね、どうしたの?)
I know..I have a student to teach math today
(そそ、今日は学生さんに数学を教えることになっててね)
この場合の「〜みたい」は服装や身なりなどの格好(視覚的要素)から判断しての発言になります。
Soundの持つイメージ
“sound”は主に音に関する要素を持つ単語です。
そのため、この単語を使って「〜そう」や「〜みたい」と使うときは、口調や言葉使いなど聴覚的要素から判断して、その様子を語るときになります。
You sound like a teacher today, what’s going on ?
(なんか今日先生みたい(な口調)だね、どうしたの?)
oh do I ? I didn’t mean to
(そう? そんなつもりじゃなかったんだけど)
こちらの動画も参考にどうぞ。
メソメソうるさいお母さんに対して”You sound like a fruitcake”(変人みたい)と罵っています。
ここで”look”ではなく”sound”を使っているのは、「メソメソうるさい」お母さんに対してだからです、聴覚的な要素から判断して、その様子を語っているからですね。
では最後にもう一つの単語”Seem”の使い所について説明します。
Seemの持つイメージ
視覚的・聴覚的要素に偏らない場合、それよりも様々な要因を総合的にかんがみた後推測して判断する場合に”seem”を使います。
そのため、個人が受け取った印象にたよる形が強い場合で「〜そう」・「〜みたい」と伝える時に”seem”が使われます。
例文を見ながらイメージを掴んで見てください。
- He seems like a teacher
→彼は先生みたいだなぁ
この場合、話し手は「彼」と実際に会って少し会話をした結果、その見た目や話の内容などから総合的に判断し推測して思った可能性、または「彼」の言動を他の人から聞いて、自分の意見(今までの経験に基づいた上での推測)として「彼は先生みたい」と思った可能性があります。
上記の例では、”look”や”sound”を使い、見た目や口調などに重点を置くことも可能ですが、”seem”を用いることで客観性よりも、主観性を強くしているのです
- He seems like a teacher
→口調・服装・雰囲気など総合して、個人的に「先生」っぽいと推測した場合 - He looks like a teacher
→服装や見た目から、大多数の人が見ても「先生」っぽい場合 - He sounds like a teacher
→口調や話し振りから、大多数の人が見ても「先生」っぽい場合
もう一つの一例として、オーストラリアのドラマの1シーンより。
カメラを返品したいと申し出た女性に対し、
Okay.. what seems to be the problem?
と言っています。What is the problem?ではなく ‘seems to’ を挟んでいますね。
これは、見た目や音から判断できない&問題があると確定していないから、 seems to を挟んでいると解釈できます。
次に、”look”や”sound”が適切でない場合の例も紹介します。
次のニュース記事のタイトルから考えてみましょう。
“Why the offshore bank accounts in the Panama Papers Leak SEEM so dodgy”
「パナマ文書で暴かれた海外の銀行口座が、そこまでずるく言われる理由」
引用元:SBS
“dodgy”には様々な意味がありますが、ここでは「ずるい」や「不誠実」があてはまります。
そして様子を表す単語に”seem”が使われていますね。「海外の銀行口座」そのものは物理的に存在しないため、実際に見ることも、それが音を発することもありません。つまり「見ること」「聞くこと」ができないのです。そのため”look”も”sound”も使われていません。
また、”look”でも”sound”でもなく”seem”にすることで筆者(または世論)が持つ意見・印象として「ずるそう」という事がわかります。
※ニュース記事のタイトルには前置詞の”like”が使われていません。なぜ?と気になった方は、こちらの記事も参考にして見てください
英文作成上達の秘訣
今回紹介した様子を伝える3つの動詞について、ニュアンスのイメージの違いが理解いただけたでしょうか?
最後の”seem”のニュアンスのポイントがやや複雑ではありますので、もう一度おさらいしておきます。
ポイントは3つ
- 視覚的聴覚的を総合的にみて推測して判断
- 話し手が持つ印象を伝える=主観的
- 視覚的聴覚的要素がゼロのときも使える
では、冒頭に紹介した3つの文を今一度紹介します。
- He seems like a nice guy
- He look like a nice guy
- He sounds like a nice guy
今回の記事を参考に、ぜひ自分ならどういう時に上の三つを使い分けるのか考えて、実際に英文を作る事。
そこからさらに添削を受けてもらうと上達のスピードが格段に速くなります。
参考にしてみてください。