英語が上達しない理由 その一つに”Shiny Object Syndrome”があげられます
実は英語学習だけでなく多くの人が、様々な分野においてこれの餌食になていますので、今回はこの症候群を切り口に英語学習と上達の関係について触れてみたいと思います。
“Shiny Object Syndrome”とは、直訳すると「光り輝く物体に過度な期待を抱く症候群」です
次から次へと生み出される新しい商品やサービスが魅力的に見える(光り輝いて見える)ので、それに飛びついては挫折を繰り返し、結局満足のいく成果を得る事ができないサイクルにはまっている状態をさします
巷に多く溢れる英語上達に関連する商品やサービス、大切なのは「絞る」ことです
文法書は何冊も必要ない
英文法の本は何冊も持つ必要はないです。
極論1冊あれば良いです。
そもそも英語を話す時(単語の配置)に関するルールなので、習う場所や教材によってそのルールの内容が変わってしまうことはないですから。。
(もちろん説明の上手・下手はあると思いますが。。。)
もしかしたら
と思うかもしれません。
私自身があまり読解力がないので感じることですが、参考書を一回読んだだけで内容を理解できる事ってほとんどないんです。
最低でも4・5回くらいは読み返さないとキチンと理解できない事なんてザラにあります。
本を全部読む前にはわからなかった事が、後の章に書かれていることを読んだらわかるようになったり、多くの英文に触れることで、文法構成は同じだけど単語が違う英文を読むことでしっくりくる時もあります。
なので同じ部分を1・2回読んで、「この説明ではわからない」!と次から次へと文法書を変えるよりも、まずは1冊腰を据えてじっくりと1冊の本に集中することが大事だと思います。
1・2周読めば、どこにどんな内容が書かれているのかは把握できるはずですから、英語のリーディング勉強の際にわからない部分を文法書から参照することができます。
もちろん、必ずしも文法書に状況にマッチした答えがあるとは限りませんし、何回読んでも理解できない場合もあると思います。
その場合は、ネットを使い英語の得意な人に聞くことができます。
例えば、「ココナラ」というサイトであれば500円から、文法のわからない部分を解説してくれるサービスを提供しています
「あまりお金をかけたくない」!と思う人がいると思いますが、確かにインターネットで探せば、もしかしたら答えが見つかるかもしれません。
でも、そのように思う方に質問です。
自分の状況にぴったりとマッチする説明をしているサイトにたどり着くまでに、果たしてどれくらいの時間を費やすことになるのでしょうか?
自分の2時間3時間は500円や1000円より安いですか?
500円や1000円払えば、自分の状況にマッチした解決方法をキチンを説明してくれる方達がいるのです。
それにインターネットで答えを探し続けていると、様々なサイトに出くわして、それこそ”Shiny Object Syndrome”にはまってしまう恐れが大いにあります。
自分のわからない部分を、短期間でサクッと教えてもらう。そのための500円って高いですか?
また別の文法書を買って、理解できるような説明がされていることに望みを託しますか?
私が伝えたいのは、なんでもかんでもお金をかけろということではなく、使い方を考える事が大事だと思うのです。
自分がこれから得ようとしている英語力って、そのお金を払うくらいの価値はないものですか?
まずは基礎(軸)を築く
私が今まで参考にした文法書は、「Next Stage英文法」とこのサイトで紹介している「一億人の英文法」の2つです。
高校の教科書として配られた「Next Stage英文法」で英文法の基礎(軸)を学びオーストラリアに来ました。
そこで得た文法知識を使って留学中は教科書の読解を行って来ました。
それから約10年、去年「一億人の英文法」を買いました。
買った理由は、英文法をもう一度復習したいと思ったから、やはり”a”や”the”の使いどころが不明な部分もあるし、前置詞のイメージなどなど、まだまだ自分の知らない事があったので学び直したいと思ったからです。
結果的に購入して大正解だったなと思います。
高校で使った文法用語ばかりの文法書と違い、単語の含まれる「イメージ重視」で説明されている為、違った視点から学ぶ事ができました。
今まで触れて来た英文を思い出しながら、「あの時はなんで”a”で、あの時は”the”だったんだろう」といった疑問にも「イメージ重視」の説明でしっくりくる事ができました。
文法書を複数使うなら、最初に1つの本でしっかりと軸を築いてから次の文法書に手をつけるべきです。
あれもこれもつまみ食いしていたら、結局全部中途半端に終わってしまう事になりかねませんから。
リスニング教材も絞る
リスニングを聞いて理解できる英語は、読んですぐ理解できる英語に限られます。
そのため、使っているリスニング教材を読んで理解していないとただの聞き流しになってしまいます
「映画を見て勉強する」!と決めたのであれば、違う映画をたくさん見るのではなく、1つの映画に絞ってセリフを全部読解して聞き取るくらいの作業をする方が英語上達が見込めます。
ただ、映画の場合は1時間以上と長いため、かなりハードルが高いです。
だから、英語の初級者であれば児童書から始めることをお勧めします。
児童書であれば、5分10分程度のリスニングですので、始めるためのハードルが映画よりもグンと低くなりますし、使われる英語も優しいものです。
内容も映画に比べ断然短いです。
映画のようにゴール地点を遠くに置いて、ひたすら黙々とやるよりも、児童書でゴール地点を短くして、何回も行った方が挫折しにくいと思います。
つまり、いきなりハードモードの映画で行くよりも、「英語になれる」ことを優先する形で児童書から入り、徐々にレベルを上げていけば良いと思います。
児童書にもキチンとレベル分けがされているので、徐々に自分のレベルを上げていくことができます。
ぜひ参考にして見てください。