リスニング力を伸ばす方法が知りたい、ネイティブ同士の会話についていけない。
もしかしてリスニングでこんな悩みを抱えていませんか?
- 知らない単語が出てくるとパニックになる
- なんとなーくわかるけど、詳細までは掴めない
「知らない単語が出てくるとパニックになる」
→「精聴」のトレーニングに偏っています
「なんとなーくわかるけど詳細までは掴めない」
→「多聴」のトレーニングに偏っています
リスニングの上達にはこうした「精聴」「多聴」両方のトレーニングが必要ですが、大事なのはバランスになります。
こんんちは!シゲル(@shigemaropress)です。
日本生まれ、日本育ちで偏差値53の高校を卒業しましたが、TOEIC965、IELTSは7.0取得し、英語を使う会社で働きつつ、副業で外国人を相手にビジネスをして外貨を稼いでいます。
今回の記事では、「なんとなーくわかるけど詳細まで掴めない」と悩んでいる方が行うべきトレーニング方法を紹介します。
沢山聴いても伸びない – 英語漬けの落とし穴
映画やニュースを英語でたくさん聞いているけど、上達している気がしない。。。と悩んでいませんか?
もし、リスニング力を伸ばす為に次のような勉強方法をしている方は要注意です。
- たくさんの映画を字幕なしで見る
- NHKのニュースを副音声(英語)で見る
- BBCやCNNの英語ニュースをテレビで流す
- 英語のラジオ番組をアプリで聞く
とにかく「英語に沢山触れる」とか「英語を沢山耳に入れる」事を重要視しているのであれば、あなたはリスニング学習の落とし穴にはまっている可能性「大」です。
その勉強方法では、必ず頭打ちします。。
その頭打ちの結果は「なんとなーくわかるけど詳細までは掴めない」という状態で停滞してしまいます。
実はこの悩みは、ワーキングホリデーや留学・駐在などで英語圏に住んでる方達にも多く見られます。
この悩みを抱える人に共通するのが「多聴」に偏りすぎた勉強方法。
この「多聴」のトレーニングは、会話のトピックを大まかに掴むスキルを習得する上で重要なのですが、会話の細部を拾うトレーニングにはなりません。
その為「なんなーくわかる」で停滞してしまうのです。
つまり、この悩みの解決方法は、「精聴」のトレーニングを取りれる事です。
ワーホリや留学などで、英語圏で生活・勉強をすると英語環境により「多聴」と「英語脳」が重点的に鍛えられるようになります。
しかし、逆にこの二つが多すぎるが為に「精聴」のトレーニングがおろそかになりやすくなります。
結果、日本で映画やニュースを英語で見ている方と同じ悩みを持つことになるのです。
英語に触れる「質」関して言えば両者は同じだから、同じ悩みに行き着きます。
という事は、裏を返せば日本にいても海外にいてもリスニング力アップに必要な事は同じということになります。
大切なのは弱点を認識し、それを克服するための正しいトレーニングと勉強だと私は考えます。
リスニング力を伸ばすなら「精聴」は無視できない
「英語シャワーでリスニング力アップ」みたいな広告を見かけことありませんか?
あれは半分本当で半分嘘です。
「当てはまる人」と「当てはまらない人」がいるのです。
「当てはまる人」は次のどちらかに該当している人です。
- 言語学習における臨界期前(12歳未満)の子供
- 英語上級者
ここで言う「英語上級者」とは、英語のテレビや新聞が難なく理解(専門分野は除く)でき、なおかつ会話もほぼ問題なくできる方々をさします。
目安としてはTOEICなら900以上は安定的に取れる人、IELTSならオーバーオール7くらいを取れる人です。
そのレベルになって、リスニングの「聞き流し」は意味のある学習になってきますので、それ以外の方々は違うアプローチが必要です。
沢山英語を聞く「英語シャワー」の効果を雨とコップの図で説明します。
下図をご覧ください
「英語上級者」と「英語初級者」の違いは、コップの深さにあります。
コップが浅い英語初級者が沢山英語を浴びても、一定量に達すると、あとはこぼれ落ちていきます。
これが先ほど述べた「頭打ち」です。
コップの深さを構成するのは主に以下の3つです。
- 文法&読解力
- 本当の英語の音を認識できる力
- 「リンキング」の理解
そして、この赤字2つを鍛えるトレーニングが「精聴」になります。
つまり、「精聴」によって自分のコップを深くする事を忘れてはいけないのです。
「精聴」によるメリットはこちらの記事で詳細を取り上げています。
「精聴」トレーニングの目的
このトレーニングの目的は「本当の英語の音を認識できる力」と「リンキングの理解」を鍛える事です。
母国語が日本語である以上、英単語の音はカタカナベースで覚えていきやすくなります。
- low
- law
- row
- raw
上の単語は全てカタカナにすると「ロー」や「ロウ」に置き換えられると思います。
しかし実際にはどれも違う音なのです。
「頭にあるカタカナベースの音」と「実際の英語の音」のずれが聞き取れない原因の一つになります。
その「ずれ」を修正していくのが「本当の英語の音を認識できる力」を習得していく過程になります。
では「リンキング」とは何でしょうか?
リンキングとは、音のつながりです
日本語でもよく起こる現象です
- あたしゃーね=あたしはね
- けぇれけぇれ=帰れ帰れ
- はんのう=反(はん)応(おう)
英語の場合は
- ケナイ=Can I (キャン アイ)
- ヂュワナ = Do you wanna (ドゥ ユ ワナ)
といった具合の音の変化です。
これらを理解するためには、セリフ(スクリプト)が必ず必要です。
聞き流すだけの映画やニュース(リアルタイム放送)では、セリフが確認できないのに加え繰り返し聞くことができませんので、「精聴」に向かないのはここにあります。
では、このトレーニングの目的を達成するためのポイントを紹介します。
リスニング力を伸ばす – 「精聴」のポイント
一語一句すみずみまで聞き取るように集中するのがポイントです。
以下4つのポイントを意識してみてください。
- やや簡単と感じる教材
- セリフ付き
- 何回もきく
- シャドーイングやディクテーションを取り入れる
やや簡単と感じる教材を使う理由は、音を拾えるようになる事に重点を置いているからです。
しっかりと英語の音を頭に定着させる事が重要です。
セリフを確認することで意味を確認します。
意味がわかれば、英語の音が意味のあるものに変化していきます。
「音」→「文字」→「意味」
から
「音」→「意味」
へと変わっていくのです。
そして何回も聞く事、これがすごく大事です!
何回聞いてもセリフ通りに聞こえない?
もし、『何回聞いても絶対にスクリプト通りに聞こえない』!と悩んだ場合は、こちらの記事もご参考ください。
内容を理解しただけでは、まだ足りません。
そこから今度はリンキングの「音の変化」や「イントネーション」に注意しながら聞くのです。
また、場面を想像しながら、なぜその「単語」や「熟語」、そして「文法」が使われているのか意識するのです。
まさに、一つの教材をすみずみまで解読するつもりで聞くのです。
目安としては、「暗唱できるくらい」かと思います。
そうはいっても、同じのを何回も繰り返すのは辛い場合もあります。
そのために、同じレベルの教材を何個か用意していて、ローテーションで勉強するのもありだと思います。
このように復習する事は、記憶の定着にも良いことが解明されています。
そしてさらに「ディクテーション」や「シャドーイング」を取り入れます。
これらは「一語一句」聞き取れていないとできないトレーニングですから、「精聴」の訓練としても十分に効果のあるものです。
参考にしてみてください。