先日、心に響く名言集を集めたYoutube動画に出くわしました。
実はかなりハマってしまい、自分のやる気・モチベーションが落ちそうな時に聞いては勇気づけられています。
ということで、これを英語勉強の教材として紹介しようと思ったのです。
今回の記事はその第一弾、今後も【心に響く名言シリーズ】としていくつか紹介したいと思います。
この記事では、ロッキー・ザ・ファイナルの一場面。
下記動画の2:39秒”let me tell you something you already know ~”から最後の”You’re better than that”までのフレーズを解説します。
まずは、どの程度聞き取れているかのテストも含めて動画をご覧ください。
実はリスニングには何回聞いても聞き取れない場合があります。
その理由と対策法についてはこちらの記事からどうぞ。
こちらが解説する部分の英文です。
Let me tell you something you already know. The world ain’t all sunshine and rainbows. It’s a very mean and nasty place and I don’t care how tough you are, it will beat you to your knees and keep you there permanently if you let it. You, me, or nobody is gonna hit as hard as Life. But it ain’t about how hard you hit. It’s about how hard you can get hit and keep moving forward. How much you can take and keep moving forward. That’s how winning is done!
Now if you know what you’re worth then go out and get what you’re worth. But you gotta be willing to take the hits, and not pointing fingers saying you ain’t where you wanna be because of him, or her, or anybody! Cowards do that and that ain’t you! You’re better than that!
このページでは、最初の3分の1(下線部)を解説します。
この解説が終わった後、ぜひ動画をもう一回みてください。
聞き取れ方が全然違うと思いますよ。
では順番に1文づつ見て行きます。
使役動詞”let”と関係代名詞
最初の文”Let me tell you something you already know”は二つの英文が繋がっています。
- Let me tell you something
- you already know
1番目の文は使役動詞”let”「〜させる」を使った命令文ですね
“let”の使い方は “let’s go”を基準すると覚えやすいです。
“let’s go”は”let us go” の下線部を短縮したものです。
つまり語順は、「let +名前/目的格+動詞の原形」です。
※9割はこの使い方です
そして例文では主語がありません。つまり命令文です。
“Let me tell you something”は、直訳すると「俺に言わさせてくれ、あんたに何かを」という事です。
それを自然な日本語に直すと「ちょっと言わせてもらえるか/ちょっと聞いてくれよ」?になりますね
次の”you already know”は前の文の”something”を説明しています。
“something (that) you already know”で関係代名詞の”that”が省略されています。
これは口語で頻繁に起こります。
直訳すると「あんたがすでに知っている何か」です。
もうちょい自然な日本語にすると
- Let me tell you something you already know
→まぁ(知ってると思うけど)、ちょっと聞いてくれよ。
ってな感じですかね。
口語で使われるAin’t
ain’t とは以下5つのフレーズの口語バージョンです
- am not
- are not
- is not
- has not
- have not
“The world ain’t all sunshine and rainbows”は”The world isn’t all sunshine and rainbows”の意味です。
“the world”と”the”をつける事で「世界」や「世の中」の意味になります。
- It’s a very mean and nasty place
→世の中ってのはな、陽射しが光輝く虹色世界でも何でもないんだ
How+形容詞とWillの使い方
次の文はちょっと長いですね。
“It’s a very mean and nasty place” の”it”は、前の文の”the world”を指しています。
なので「世の中ってのは、とても意地悪で憎たらしい場なんだ」と解釈できます。
How+形容詞の使い方
How + 形容詞で「どの程度〜なの」という意味になります。
- How tall
→どのくらい高いの - How strong
→どのくらい強いの - How much
→どのくらいの量なの(いくら) - How tough
→どのくらいタフなの
これに主語+述語組み合わせると下記のようになります。
- How tall are you ?
→背どんくらいあるの? - How strong is your fishing line
→その釣り糸どんくらい強いの? - How much is this
→これいくら - How tough are you ?
→あんたどれくらいタフなの?
通常、主語の前に”Be動詞”がきて、上のように疑問文になります。
しかし例の文中では”I don’t care”(気にしない=知ったこっちゃない)という否定文に繋げて使われているので疑問文にはなりません。
だから主語の後ろに”Be動詞”をおいて”how tough you are”となり「あんたがどれくらいタフか」を通常文として扱っているのです。
- “I don’t care how tough you are”
→お前がどんだけタフだろうと知ったこっちゃない
という意味になります。
Willの使われ方
- It will beat you to your knees and keep you there permanently if you let it
ここでの”it”も先ほどの”the world” (世の中)を指しています。
ここで助動詞の”will”が使われている理由は、Willの持つニュアンスによるものです。
下記参考動画の9:35から、”if文”と”will”の関係を説明しています。
今回のif文 “if you let it”を直訳すると「もしお前が世界にそれをさせるなら」です。
- It’s a very mean and nasty place and I don’t care how tough you are, it will beat you to your knees and keep you there permanently if you let it
→世の中ってのはとても意地悪で憎たらしい場所なんだ。お前がどんだけタフだろうが知ったこっちゃない。いずれにせよひざまずくまでぶちのめしてきて、それに圧倒されると永久にその場にいることになるんだ。
いかがでしょうか?
今回の記事では、ロッキーの名言の3分の1を解説しました。
ここで紹介する日本語訳は、英文の意味をできるだけ生かしながらすることに重点を置いています。
本来の字幕や日本語吹き替えは、より自然な日本語に直しているため、ここで紹介するものとは異なるかもしれませんが、その辺りはご容赦ください。
むしろ本来の意味をここで勉強して、字幕や吹き替えの日本語と照らし合わせてることで英語の解釈力の幅が広がるかとも思います。
残りの3分の2は次の二つの記事に分けて解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。